挿櫛(飾り櫛・塗櫛)
更新日:2024年08月27日
髪を結ってから、髪の乱れを整えたり、髪に挿して飾りに用いたため「飾り櫛」とも呼ばれる。アクセサリー的な要素が強い。梳き櫛に次いで目が細かく、歯数は一寸あたり15~25本程度。
京型
峰が湾曲し、両木口が下方に向かって狭く、峰と木口のカドが角ばった形状。 多く塗櫛や飾り櫛に用いられた小形の櫛。
(上)相歯京型塗櫛
青木栄寄託
朱塗・螺鈿
三寸三分 歯数30
(下)相歯京型塗櫛
牛丸正雄作
生漆・
三寸ニ分 歯数32
(木祖村郷土館蔵)
京丸型
京型のカドを無くして峰と木口を丸くした形状で、長さと幅の比率が少なくなった小形の塗櫛
(上)相歯京丸型塗櫛
朱塗・金摺絵
ニ寸六分 歯数29
(下)相歯京間丸型塗櫛
手彫り・カシュー塗
ニ寸六分 歯数28
(木祖村郷土館蔵)
丸型・姫櫛
全体の形をさらに丸くした小形の櫛。「姫」は小さく可愛い、雅(みやび)の意。 このサイズの挿櫛は、実用よりも装飾的要素が強くなる。現在では携帯用。
(上)相歯丸型姫櫛
黄楊
一寸六分 歯数18
(下)相歯丸型塗櫛
赤漆・金摺絵
一寸八分 歯数22
(木祖村郷土館蔵)
月型
半月形の挿櫛で「政子型」「鎌倉型」とも呼ばれる。「鎌倉型」は鎌倉時代の北条政子の遺品に由来し、政子型と呼ばれる半月形の櫛に比べて、歯の部分が狭く峰の部分が広いとされる。
(上)相歯月型挿櫛
黄楊・片面手彫り
三寸三分 歯数32
(下)相歯月型塗櫛
岩原蔦夫寄託
朱塗・金絵付
三寸三分 歯数29
(木祖村郷土館蔵)
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